資金繰りや経営の改善、経理に強い銀行融資コンサルタント会社。銀行融資取引、資金調達、経理業務、資金繰り・経営改善でお困りの中小企業を応援します。
資金繰り表を見ながらそろそろ資金が不足しそうであれば、経営者はすぐに銀行に融資を申し込むでしょう。しかし、いずれ必要にはなるけども今のところ大丈夫であれば、急いで銀行に相談することはないと思います。
しかし、それが後で困る場合もあります。特に初めて融資を受ける企業、あるいは初めて融資取引を希望する銀行に対しては、少しゆとりをもって行動してください。
初めて銀行(信用金庫・信用組合も同じ)から借入れするときは、一般的に相談してから融資が実行されるまでは1ヶ月と考えたほうがいいです。AIを使った融資商品等は数営業日で結果は出ますが。
最初は信用保証協会付融資から取引が始まると思われますから、そうすると銀行と信用保証協会それぞれで審査の時間が必要となります。
銀行に決算書等の必要書類を持って訪問すると、銀行は決算書の分析、資金使途及び返済原資に問題ないか等を店内で審査したり、担当者が会社を訪問したりします。
それが無事にクリアできたら、今度は信用保証協会に必要書類が郵送されます(急いでいるときは、銀行員が直接信用保証協会に持ち込みます)。その間がおよそ1週間から10日はかかります。銀行員とのスケジュールが合わなければさらに日数を要します。
信用保証協会でも銀行内部のように、担当者が審査して上司の承認が得られて、保証書を発行することになります。その期間がやはり1週間から10日くらいは必要です。信用保証協会の担当者が訪問することもありますから、10日と考えたほうがいいです。
銀行はその保証書があることで、もしもの時には代位弁済(債務者が返済できないときは、信用保証協会が債務者に代わって返済してくれる)してもらえるので、安心して融資をすることが出来ます。
保証書が銀行に来たら、銀行担当者はすぐに稟議書を作成し支店長の決裁をもらいます。そして、債務者である会社の社長が銀行を訪問し、借入に必要な書類に署名捺印をして融資実行です。
土日は当然休みなのでどうしても1ヶ月近くかかります。
残念ながら銀行融資は必ず出るとは限りません。決算書や最近の試算表の内容といった数字面が代表的な謝絶理由ですが、それ以外にも例えば、申し込みから融資実行希望日までがあまりない、または役員や株主に問題(反社会的勢力、過去に銀行や信用保証協会に迷惑をかけた者がいるなど)がある場合です。
こうなるとどんなに業績面で問題がなくとも、融資が出るまでにはそれらの問題を解決しなければなりません。
「当社の決算内容は良いのだから、融資は出るだろう」と安心していたら、融資が出ないために様々な支払いに影響し一気に経営を悪化させてしまうこともあります。
ですので、いずれ融資を受けることを考えている経営者は、早めに1回融資(運転資金という名目で、少額を短期間でもいいです)を受けてみてもいいと思います。資金的にも余裕あるときに、きちんと返済すれば銀行も信用保証協会も御社を信頼するようになります。それに一度融資を受けると、会社の事業内容や決算内容を理解しているので、次回以降の審査が早くなります。
借りる経験をしたほうがいいというのは、次回以降の審査が早くなり本当に必要なときでも早く借りやすいからです。
売上金の入金より経費の支払いのほうが先になる事業を行っている場合は、事業が拡大していくとその分運転資金が必要になりますから、いずれ銀行のお世話になる事が多いと思われます。
中小企業でよくある問題点として、資金繰りを管理していないことです。頭の中で管理することもできるでしょうが、それだとどうしても正確ではありません。計算を間違っていれば急に資金調達しなければならないかもしれません。
そもそも資金繰り表で管理していない中小企業が非常に多い。だから、急に資金が必要になって、銀行を困らせたり、最悪の場合は希望日までに間に合わないこともあります。
最近は銀行が提出を求めることが一般的になりました。ぜひ資金繰り表を作成してしっかり管理してください。
※このホームページでは、中小企業が融資を受ける金融機関を原則「銀行」、そして社長、経営者、代表者を「経営者」で統一しています。