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銀行から融資を受けると元金返済に加え利息の支払いも発生します。支払利息を計算する際に重要な貸出金利についてご説明します。
貸出金利の決定は、さまざまな要素から総合的に判断されます。
銀行は融資するための資金を調達しなければなりません。調達方法の代表的なのが顧客から預かる預金ですし、それ以外にも日本銀行や他の銀行から調達する場合もあります。
調達した資金には金利が発生します。銀行にとって仕入コストです。最近は多少金利が発生したため、わずかですが預金利息が発生するようになりました。その預金金利は貸出金利に乗せられることになります。
都市銀行(メガバンク)や地方銀行では市場からも調達を行っていますし、それに規模が大きい銀行ほど知名度がありますから、給与振込や年金受取口座に指定してもらいやすくコストをかけずに預金を集めることができます。
しかし、小規模の地方銀行、信用金庫や信用組合ではそれが容易ではないため、定期預金の金利を引き上げる、行員が顧客に営業するなどで経費がかかりますから、その分だけ貸出金利は高くなります。
貸倒リスクとは、融資した企業が倒産し返済してもらえなくなる可能性のことです。
銀行が企業に融資をする際、返済能力に問題がないか十分に審査して融資の可否を判断します。しかし、その後の業績悪化等による返済不能はどうしても発生します。したがって、企業の信用力に応じて貸倒リスクはことなりますから、格付けのランクに応じて金利上乗せされます。
銀行の必要経費は貸出金利で賄う必要があります。人件費、地代家賃、システム運営費、通信費、水道光熱費などです。
これまで述べた分だけでは銀行は利益が出ませんから、最後は利益を乗せて貸出金利が決定されます。
以上4つが金利決定の要素なのですが、それ以外にも次の影響を受けます。
融資獲得競争がありますから、他行の提示する金利の影響を受けます。特に取引を推進したい企業相手ならそうなるでしょう。
また、保全状況、特に不動産など有力な担保があれば、万が一の場合にも貸倒リスクは低下しますから、金利は低くなります。
銀行は少しでも高い金利で融資をしたいですが、企業はできるだけ低くと考えるのはお互いの立場を考えれば当然のことです。
銀行が融資獲得を目的に他行より低金利を提案することはありますが、銀行が融資した金利の引き下げ提案をしてくることはありません。わざわざ自行が損することはしません。少しでも低金利を望むなら企業側も努力が必要です。
銀行は貸出金利で儲けますからライバルとなる銀行がいないとなれば、自分たちの都合いい条件を提示してきます。それを防ぐには他行と競争させる環境にすることです。他行と融資獲得競争をしていれば、無理なことはしづらいものです。
ただし、競争させるのはいいですがやりすぎは逆効果です。儲けが出ない融資では銀行にメリットはないからです。
金利にうるさい経営者になりましょう。よくある経営者の悪い例は、銀行員の言いなりになることです。「金利を1.5%にさせてください」と言われたら、「はいわかりました」ではなく、なぜその数字になるのか説明を求めましょう。
これは金利に限ったことではありません。担保を求められた、希望する融資額を減額されたなどがあれば、その理由と今後どうすれば、自社の都合を通してくれるのか聞くようにしてください。
少しでも低金利で融資を受けたいのなら、「借りてください」と言われる経営をすることです。低金利で融資を受けたいなら、これが一番の方法です。
お願いされる立場になれば、こちらの希望が通りやすく優位に交渉が進みます。
損益計算書を見て利益が出ているでしょうか、貸借対照表の現預金残高が十分にあり資金繰りが安定しているか、純資産がプラスで自己資本比率がプラスで債務超過になっていないかなどに注意してください。
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