有限会社エム・エヌ・コンサルを立ち上げてから20年以上が経ちました。銀行や税理士事務所等でも10年にわたって中小企業の経営や資金繰り支援をしてきました。つまり30年間、中小企業経営者のご支援をしてきたわけですが、生き残れる企業は試算表などから自社の異常をすぐに見つけ出し、専門家の協力を得ながら直ちに課題解消に向けて行動します。
しかし、生き残れない企業はその逆をしています。つまり、問題を先送りし、どうしようもなくなってから慌てて専門家に相談するのですが、それでは遅すぎるのです。
経営改善が遅いと倒産に向かうだけです
ご相談に来られる経営者さんのほとんどは、手元資金が枯渇した、あるいはそれに近い状態になって、しかも銀行から「もう融資はしばらく期待しないでください」と言われているタイミングになってからです。それでは次のような流れになる可能性が高いといえます。
(1)低金利で資金調達する手段がなくなる
銀行から冷たくされたとしても、手元資金が十分にあればリスケジュール(返済条件の変更)によって資金繰りをやりくりすることはできるかもしれません。
しかし、多くの企業は手元資金がないため、何とか資金を確保しようと考えた場合、経営者が自己資金を出す、親族や知人を頼る、あるいはノンバンクやファクタリングといった手段に限られてきます。
前向きな資金需要、例えば商品仕入資金で、販売先は優良企業で売上代金の入金も確実というのであれば、親族や知人から一時的に借りるのは悪くないと思います。しかし、単なる銀行への返済や赤字の穴埋めに使うのでは、返済の原資が生まれませんから、今後の付き合いを考えると頼るべきではありません。
そうなると、最終的には高い金利でしか資金調達ができなくなってしまいます。
(2)経営はいつまで経っても改善されない
とにかく資金調達ができればいいと考え、「この際、高い金利や手数料を支払ってでも資金を調達したい」となるわけですが、その代表的な方法がファクタリングでしょう。ファクタリングについての詳細は、当サイトの「ファクタリング」の記事を参照してください。
ファクタリングを完全否定するわけではありませんが、これを頻繁に利用している企業はどうなるでしょうか。せっかく経営改善を実行し利益が回復してきても、非常に高い手数料を支払うことで利益が残らなくなってしまいます。中小企業はもともと利益率が低いことが多いですから、結局のところ、いつまで経っても利益は増えず、資金繰りも安定することはありません。
(3)徐々に弱って倒産に向かいます
このように銀行からの融資が期待できない環境になると、身動きがとれない厳しい経営を強いられるようになります。
例えば、従業員に十分な給与を支払えない、設備投資が必要でも慎重にならざるを得ない、店舗の改装ができないなど、販売や製造面で同業他社よりも劣ってしまい、競争に負ける結果となってしまいます。
資金繰りの悪化に加え、人材面や設備面でも不足が生じ、徐々に弱って倒産へと向かっていってしまうのです。
経営に課題がないか常にチェックしましょう
自社がこのような事態に陥りたくないのであれば、常に経営課題が発生していないかチェックすることです。さらには「今後このような問題が発生することはないだろうか」と、常に先を見据えて考えることが大切です。
多くの方は、経営課題がたくさん出てきても放置し、しかもそれが大きくなってから慌てて動き出そうとします。それでは解決できない可能性が高くなってしまいます。しかし、課題がまだ少なく、かつ小さいうちであれば解決できる可能性は十分に高いのです。
(1)専門家への相談料や報酬がかかってしまうとの意見
よく「まだ何とかやっていけているのだから、問題が大きくなってから相談しよう。そのほうが専門家に支払う費用も少なくて済むし」と考える経営者がいらっしゃいます。
そのお考えを全否定するわけではありませんし、お気持ちもよく理解できるのですが、申し上げた通り問題を先送りするほど、経営を立て直すことができない事態に陥ってしまいます。
したがって、日頃から専門家に自社の経営状況をチェックしてもらうようにしてください。多少の費用が発生したとしても、長い目で見れば、その方が経営上のメリットは遥かに大きいといえるのです。
(2)こんな課題があったら注意しましょう
経営課題がまったくないという企業は存在しませんし、常に新たな課題が発生してくるものだと考えておいた方がいいでしょう。例えば、次のような現象が発生していたら注意が必要ですし、直ちに経営改善に取り組む必要があります。
・赤字になった
・利益額の減少や利益率の低下が見られるようになった
・手元資金が減少傾向にある
・銀行からの融資姿勢が厳しくなってきた
・毎月の返済が苦しい
・税金や社会保険料の支払いが厳しい、あるいは未納が発生した
このようなことが発生していたら直ちに経営改善が必要ですし、そうなる前から先を見通し、経営に異常が発生しないか確認することが不可欠となります。
(3)試算表や資金繰り表で経営をチェックしよう
自社の経営に問題が発生していないか、数字で正しく把握することが不可欠です。そのためにも日々の経理作業を疎かにせず、「今月中に前月分の試算表が完成する」というスピード感を保つ必要がありますし、資金繰り表を使って将来の資金管理も徹底してください。
とにかく、勘や経験だけに頼らず、数字で経営を見ることが重要なのです。
専門家への報酬を軽減する方法があります
専門家への報酬負担が気になるという方は非常に多いかと思います。しかし、これについては費用負担を大きく軽減できる方法が存在します。
国の制度に「早期経営改善計画策定支援」というものがあります。これは金融支援(返済条件の変更等)を伴わない段階で、資金繰り管理や基本的な経営改善に取り組む中小企業・小規模事業者を、国が費用面でサポートしてくれる制度です。
具体的には、経営改善計画書の作成や、その後の伴走支援に必要な費用の3分の2を国が負担してくれます。これを利用すれば、小規模企業であっても専門家を非常に利用しやすくなります。
この「早期経営改善計画策定支援」には、当社も非常に力を入れて取り組んでいます。
「現状は黒字決算だし、銀行も融資をしてくれているけれど、将来の経営に不安がある」とお考えの経営者様は、ぜひ本制度のご活用をご検討ください。制度の詳細について分かりやすくご説明いたしますので、まずは無料経営相談をご利用いただければ幸いです。
当社では、経営者の最も頼れる右腕として、貴社の持続的な成長と経営を全力でサポートしてまいります。
2026年10月24日